本日は、Switchでプレイできる乙女ゲーム『泡沫のユークロニア-trail-(略称:ユークロFD)』のネタバレ無しの感想・レビューを書かせていただきます。
当ページは、泡沫のユークロニア-trail- 公式サイトにて配布されている画像を利用しております。
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ネタバレしないよう配慮しておりますが、感想を書くにあたり最低限の情報は載せています。
そのため、「100%ネタバレ無し」とは言い切れませんので、ご注意くださいませ。
- 作品のおすすめポイント
- 作品紹介
- 攻略順・攻略制限
- 作品の糖度
- 全体感想・キャラ別感想
ユークロFDのおすすめポイント
ユークロFDの作品紹介
(動画:公式サイトより)
物語は、新たな舞台へ――
長きに渡り守られてきた中空の箱庭 『凍玻璃(いてはり)』。
黎明の兆しを見せる偽りの理想郷で
新たに紡がれる、彼らの未来とは――より甘く、より親密に。
ドラマティック恋愛アドベンチャー、続編。前作『泡沫のユークロニア』で結ばれたふたりが恋人同士になったことで見える一面や、共に課題に立ち向かう姿が描かれるAFTER STORYの他、IF STORYとして「柊」「石蕗」とのエピソードを追加。
新キャラクターも登場し、物語世界はさらなる広がりを見せます。
ユークロFDの作品の構成
この作品は、大きく分けて3つのコンテンツから構成されています。
①アフターストーリーは、本編終了後の各カップルの様子が見られます。
これについては、以下で詳しく感想を書かせていただきます。
②イフストーリーでは、本編のサブキャラだった柊と石蕗が攻略できます。
この2人に関しても、下のキャラ別感想に感想を書かせていただいています。
③アナザーストーリーは、メインのストーリーがあって、選択肢によって、どの攻略キャラと関わりながら物語を進めていくかが変わってくる感じ。
言い方を変えれば、本編のように、各攻略キャラを攻略していくイメージでした。
アナザーストーリーでは、主人公の雛菊ちゃんと攻略キャラは、なんとなくいい雰囲気といった関係で。
ちょっとだけドキッとするシーンがあったりもするので、そこが楽しかったです♡

ただ、アナザーストーリーは、ストーリーの大筋が一緒なので、すべてのキャラをまとめてやると、作業っぽくなってしまって、単調に感じられたことも…。
これ以外にEXTRAもあり、ショートストーリー、Q&A、辞書なども楽しむことができます。
おすすめの攻略順・攻略制限
公式Xによると、攻略制限はないとのことです。
矢代ルートでは大きな秘密が明らかになりますし、ストーリー展開も他と比べると少し特殊だと感じました。
ですので、矢代関連の秘密を知るのをなるべく後にしたい方は、少しだけプレイ順に工夫が必要かもしれません。
自ルート以外でも、そのことが明らかになりますが、できれば自ルートで一番最初に知っておきたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方向けに、下記のようにおすすめ攻略順を考えてみました。
ちなみに、推しの帷を最後にプレイしたかったので、私はキャラ別感想で書いている順番に攻略しました。
全体感想
ストーリーが勢いよく展開していく
アフターストーリーでは、本編では語られなかった新事実が明らかになったりして、どんどんストーリーが展開していきます。
蛇足みたいな印象が全くなくて、本当の意味で「本編の続き」といった印象。
制作会社さんは、本編発売前から、FDを作ることを具体的に計画されていたんだろうな、と感じる内容でした。
本当の意味でのハッピーエンドに向けて
本編のハッピーエンドは、雛菊ちゃんとお相手の想いが通じ合ったというところで終わっています。
ですが、2人が本当の意味で幸せになれたのかというと、そこまでには至っていないと感じていました。
このFDでは、本編のハッピーエンド後にも残されていた、2人の幸せの障害となっている問題を解決していく感じでした。



このFDでの結末を見て、やっとスッキリした気持ちになれたキャラが多かったです。
特に、最も致命的な問題を抱えていた帷(推し)に関して、納得できるような結末が見られて、本当に良かった…!
バッドエンドなし
このFDでは、バッドエンドがないので、わりと明るい気持ちでプレイできました。
エンドの数が少ないので、サクッとプレイできたのも、私は好きでした。
さりげない三角関係が見られる
主人公の雛菊ちゃんが多くの人から好かれていることもあり、三角関係っぽい展開も見られます。
その三角関係の描写が自然でいいなと思いました。
この作品では、あくまでも、雛菊ちゃんが幸せになる方向へと進んでいくので、雛菊ちゃんを困らせるような三角関係じゃないんですよね。



爽やかな三角関係というんでしょうか。
ちなみに、私はドロドロした取り合い展開のある三角関係も大好きです(笑)
本編同様、乙女を甘やかしてくれる優しい仕様
本編では、主人公の雛菊ちゃんはお姫様のように周囲から大事にされていましたが、FDでもその状態は続きます。
ある男性キャラと恋人同士になった後も、他の男性キャラたちからのサポート体制は手厚いです♪
また、女性キャラについても、雛菊ちゃんとの仲が良好なので、ストレスフリーでした!
アフターストーリーの前に、本編のあらすじ
アフターストーリーでは、各攻略キャラのストーリーに入るまでに、本編のあらすじが簡単に文章で説明されていました。
本編の記憶が所々抜けていたので、それがとても助かりました。
ユークロFDの糖度は?
男性キャラたちからは、「可愛い」とか「綺麗」とかの沢山の褒め言葉や、愛情たっぷりの言葉をもらえるので、そういう意味では、甘い気持ちになれます♪
ですが、私は糖度に関しては欲張りなので、もう少し糖度が欲しかったような気がしています。
大人な描写が欲しかったというわけではないのですが、もう少しイチャイチャしている様子が見たかったかなぁ。
推しキャラがいる好きな作品だったから、余計に欲張りな気持ちになってしまったのかもしれません…。
ガサゴソと衣擦れの音がした後、次のシーンでは朝になっていたりして。
具体的な描写はほとんどないので、想像力で補う必要があります(笑)
CERO:Cということもあり、直接的な触れ合いに関してはライトな印象でした。



シナリオ的に刺さったキャラもいて、ちゃんと甘さを感じられた場面もありました!
主人公・雛菊(ひなぎく)


本編では、気になる言動もちょこちょこあった雛菊ちゃんですが、このFDの方ではあまり気になりませんでした。
雛菊ちゃんが恋愛をして大人っぽくなったのかもしれませんが、私がありのままの雛菊ちゃんを愛せるようになったというのもあるのかも…!
好きな男性とせっかく両想いになれても、凍玻璃の決まりでは、身分差の恋は罪に問われてしまう。
なので、恋人という関係性を隠さなければならなかったり、2人の将来が思い描けなかったりします。
そんな状況でも、相手の男性への気持ちを貫き通すところに、雛菊ちゃんの意志の強さを感じました。



雛菊ちゃんは自分の心に素直なので、「もっと人目を避けた方が良いのでは?!」と心配になったシーンも多かったです(笑)
作中では、雛菊ちゃんが相手の男性をどう思っているのか、相手に触れたい気持ちなどがよく表現されていたので、しっかり両想いなのが伝わってきて良かったです!
IFストーリー・キャラ別感想
柊(ひいらぎ) CV: 豊永 利行さん


凍玻璃の大樹。
凍玻璃の住民たちに、素顔はほぼ知られていません。
大樹という立場のため、不自由な生活を送っている柊。
どんなときでも自分の心を抑え、背負った役割を果たそうとしています。
穏やかでおっとりした印象の柊ですが、時に、洞察力の鋭さや、上に立つ者としての力を見せつけることも。
雛菊ちゃんにとって、柊は雲の上の人といった存在。
もともと柊に対して敬意を持ってはいましたが、そこから雛菊ちゃんの気持ちがどう変わっていくのか…。



このルートには、ある男性キャラが深く関わっていて、三角関係っぽい雰囲気が感じられました。
柊はそれほど感情を露わにしないからか、もう1人の彼の方が、雛菊ちゃんに対して一生懸命になっている印象が強いんですよね。
なので、個人的には、柊よりもその男性キャラに感情移入してしまいました。
気持ちがついていけないまま、柊と雛菊ちゃんの関係性が進むのは早かった…(立場的なこともあり)。
柊の性格の影響か、終始穏やかな気持ちで終わったルートでした。
石蕗(つわぶき) CV: 阿座上 洋平さん


依の兄。
位の高い貴族でありながら、平民にも分け隔てなく接する人物です。
恋愛がそれほど進んでいない段階から、雛菊ちゃんに優しくしてくれるし、雛菊ちゃんのどこが好きか、しっかり言葉にしてくれる石蕗さん。



本編から抜群の好感度だったのですが、このFDでも好感度の塊です!
「早くくっついちゃいなよ!」という気持ちでいっぱいだったのですが、石蕗さんが紳士的すぎるのと、背負っている事情のせいで、なかなか関係性が進みません。
雛菊ちゃんが推して押してやっと…!といった感じの展開でした。
ここでも、三角関係が見られるのですが、もう1人の男性への雛菊ちゃんの気持ちとしては、不信感が募る一方だったので、石蕗さんの圧勝な印象でした(笑)
このルートでは、石蕗さんが生真面目&紳士的すぎて、私は悶々としてしまいましたよ!
もう少しオスっぽさを出してくれても良かったのでは?!
石蕗さんの弟である依について、なぜあんな性格になってしまったのかが伝わってくるエピソードが含まれていたので、そこも楽しめました♪
アフターストーリー・キャラ別感想
依(より) CV:江口 拓也さん


本編のハッピーエンド後のストーリーですが、序盤では依の評価はかなり低いです…。
雛菊ちゃんの心の声は、依の悪口ばかり言っていて面白いくらい(笑)。
作中では、雛菊ちゃんが、依の機嫌や顔色を伺っているシーンが多くて、依の機嫌が悪くなりそうなことは話すのをやめたりするんです。
結婚を考えている相手に対して、私は「ちょっとこれはどうなのかな」と複雑な気持ちになってしまった…。
好きな相手だからこそ揉めたくない、という気持ちがとてもリアルで。
こういうシーンの描写、雛菊ちゃんと依の関係性や距離感がよく伝わってきて、「シナリオライターさん、さすがだなぁ!」とも思いました。
雛菊ちゃんと依は、考え方が根本的に違うので、やりとりを見ていても、どことなく噛み合わなかったり。
それでも、依なりに歩み寄ろうとする姿勢は見られるんです。



依ルートは、アフターストーリーとは言うものの、もう一度、攻略し直している印象。
依が、本気で雛菊ちゃんのことを愛していることが伝わってくるシーンもしっかりあります。
そういうシーンでの愛情表現はストレートじゃなくて、やっぱり依だなぁって(笑)
でも、本編に比べたら、分かりやすくなっていると思います。
言葉では分かりづらいけど、とっさの時の行動で、ちゃんと愛情が伝わってくるところが良かったです!
矢代(やしろ) CV:小林 千晃さん


序盤では、幸せそうなラブラブカップルとして描かれていた雛菊ちゃんと矢代。
しばらくして、矢代の言動に違和感を感じるようになる、勘のいい雛菊ちゃん。
その後、事態が大きく動き、物語の舞台が変わります。
矢代の境遇、そして銀湾の状況など様々なことが明らかになっていきます。
先にも書きましたが、矢代のストーリーは他とはだいぶ違ったものとなっていました。
ストーリー展開もダイナミックに感じましたし、「この作品のメイン攻略キャラは、やっぱり矢代なんだなぁ」と思わされたルートでした。
本編での矢代は、キャラ設定的なものもあってか、感情が伝わってこなくて、あまり心が動かなかったのですが…。
FDでは感情表現が豊かになっていて、こちらの矢代の方がずっと好きでした♪



序盤に出てくる、矢代が雛菊の機嫌を取ろうとするシーンが特にお気に入りです♡
淡雪(あわゆき) CV:斉藤 壮馬さん


淡雪は従者らしい恭しい言動をする時と、恋人っぽい言動をする時があって、そのギャップが好きでした!
淡雪の感想をまとめるのは、なんだか難しかったです。
雛菊ちゃんと淡雪との関係性は、最も複雑というか、先に進めづらい気がします。
淡雪は、「自分が雛菊ちゃんの所有物だと実感できると嬉しい」と感じる人物で。
雛菊ちゃんの従者でいることに満足しているように思える言動が見られます。
なので、この先の2人の関係性はどうなるのか、なかなか読めませんでした。
雛菊ちゃんと淡雪は、どちらも主人と従者という、それぞれの立場に縛られているので、そのためにすれ違ったりして。
主人は雛菊ちゃんなので、恋愛を進める上でも主導権を握っていたような気がします。



雛菊ちゃんの言動によって、淡雪が動揺するシーンが何度かあって、そういうシーンが好きでした♪
露草(つゆくさ) CV:松岡 禎丞さん


私と好きなキャラの傾向が似ているフォロワーさんからのご意見で、急遽、帷の直前に攻略することにした露草。
結果的に、この順番で良かった!
露草は、長年一途に雛菊ちゃんのことを想い続けてきたから、幸せになって欲しい気持ちでいっぱいでした。
雛菊ちゃんのことを好きな気持ちも、執着している気持ちも溢れていて、たまにテンションがおかしくなっている露草。
「可愛いなぁ」と思いながら見守っていました。
露草の何が好きかというと、雛菊ちゃん主体で物事を考えてくれて、彼女が大切にしてきたものや気持ちを尊重してくれるところ。
プロポーズの言葉も、グッときて本当に良かった♡
押しつけがましくなくて、こういう言葉の選び方が露草らしい!



最後に糖度が爆上がりしたのは、私に刺さるシーンだったからでしょうか♡
帷(とばり) CV:岡本 信彦さん


本編での帷のハッピーエンドを見て、「ここで終わらないで〜(泣)」と思っていました。
その後どうなったのかを見せていただかないと、ファンとしては納得いかなかった…!



なので、帷に関しては、このFDをプレイして、本当に本当に良かったなと思います!
帷と両想いになり、一緒に居られることが嬉しい雛菊ちゃん。
その時間に幸せを感じてはいるものの、いつか訪れる辛い未来のことは常に頭の片隅にあります。
2人の穏やかで愛情たっぷりな時間が描かれていて、きゅんとするし、温かい気持ちにもなるのに。
未来のことに目を向けると、悲しさや苦しさを感じて切なくなる。
言葉では言い表せないような、複雑な気持ちになるストーリーでした。
それにしても、自分自身が辛い状況に置かれているにもかかわらず、帷がかっこよすぎるんです!
私は、スパダリ系キャラを好きになることは少ないのですが、ここでの帷は本当に非の打ち所がなくて…♡
その後、終盤になって、やっと事態が大きく動きます。
このルートの雛菊ちゃんは、「自分が帷を助ける!」という強い意志で頑張っていて大好きでした♪



絶望的な状況にもかかわらず、諦めずにつかみ取った幸せ…
胸がいっぱいになったルートでした。
帷推しさんには、ぜひFDをプレイしていただきたい♡
Switch版が発売中
『泡沫のユークロニア-trail-』は、現在、Switch版が発売中です。
本日は、ユークロFDの感想にお付き合いくださいまして、ありがとうございました!


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