本日は『ニル・アドミラリの天秤 帝都幻惑綺譚(略称:ニルアド)』のネタバレ無しの感想・レビューを書かせていただきます。
旧ブログを始めたばかりの頃に書いた記事を引っ越してきたものですので、現在の記事よりもさらに薄い内容となっておりますが、もしよろしければお付き合いくださいませ。
ネタバレしないよう配慮しておりますが、感想を書くにあたり最低限の情報は載せています。
そのため、すべての方に「ネタバレ無し」と感じていただける内容ではないかもしれません。
その点をご理解いただいた上でお読みいただけますと幸いです。
おすすめポイント
ニルアドのあらすじ
15年で終幕せずに25の年を重ねた大正時代。
傾きかけた家を守るため、少女は名も知らぬ男との結婚を決意した。
だがその矢先、弟が古い本を手にしたまま謎の焼身自殺を図る。混乱する少女の前に現れたのは【帝国図書情報資産管理局】
通称【フクロウ】。
彼等によれば【稀モノ】という、読んだ者に大きな影響を及ぼす本が存在するらしい。
更に少女はその弟の事件が切っ掛けで【アウラ】が視えるようになってしまう。
まるで運命が───彼女をその炎に引きずり込もうとするかのように。そうして少女は戸惑いながらも鳥籠の外に出ることを選ぶのだった。
嫉妬、憎悪、侮蔑、憐憫───そして愛。
少女を待ち受けていたのは、幾つもの裏切りが妖しくちりばめられた帝都の闇。その中で翻弄され、揺らぎうつろう彼女が辿り着くのは
引用:公式サイト
真実か、それとも───。
ざっくり全体感想
大正時代が舞台のファンタジー
物語の舞台が大正時代ということで、男性キャラは、軍服や学ランのような服装にマントを身に着けていたり、和装のキャラもいたりして、その時代の雰囲気を感じられました。
イラストが繊細でとてもきれいだったので、スチルを見るのが楽しみでした!
この作品では、著者の強い思いが込められた本が【稀モノ】と呼ばれる存在となり、時にそれを手にした人間に対して、命にかかわるほど大きな影響を与えます。
世に出回っている稀モノを捜索して回収する役目を担っているのが、【帝国図書情報資産管理局(通称:フクロウ)】。
このフクロウという組織に、主人公のツグミちゃんが所属することになります。
華族のお嬢様として閉鎖的な環境で生きてきたツグミちゃんが、フクロウの一員となったことで広い世界へと出ていく。
そして、攻略キャラたちと出会い、稀モノに関する事件に巻き込まれていくというストーリーでした。
鳥がモチーフとなっている
主要な登場人物の名前に、鳥の名前が入っているので、鳥好きの私としてはその点が嬉しかったです♪
また、画面のデザインにも、鳥のモチーフが使われていたりして可愛かった♡
ストーリーについても、攻略キャラによっては鳥にちなんだエピソードが少し出てきます。
最も目立つところでは、主人公の所属する組織が【フクロウ】、敵対する組織が【カラス】と呼ばれていることでしょうか。
やや糖度が高めと感じるかも?
恋愛が進行していくと、色っぽい展開も見られました。
個人的には、そのような展開に唐突さを感じるキャラもいて、恋愛描写があまり刺さらなかったのですが。
糖度が高めと感じられる方もいらっしゃる作品かもしれません。
主人公・久世ツグミ
久世子爵家のお嬢様で、優しくて料理上手。
奥ゆかしい性格ですが、言動を見ていると「精神的にタフだなぁ」と感じる場面も。
弟の事故がきっかけで、稀モノと呼ばれる本の【アウラ(稀モノが持つ特有の色のようなもの)】が見えるようになり、フクロウという組織に所属することになります。
女学校で良妻賢母教育を受けていたため、食べ歩きをしてはいけないとか、男性と並んで歩いてはいけない、といった価値観を持っています。
キャラ別感想
鴻上 滉 CV:岡本 信彦さん
探索部に所属しており、人とあまり深く関わりたがらない性格です。
滉は、生まれ育った環境のせいで無気力に生きてきたのですが、ツグミちゃんのことを好きになってから、少しずつ変わっていきます。
ピンチの時に助けてもらうというシチュエーションは、王道ですが好きでした♪
滉は口数が少なく、口調もぶっきらぼうですが、だからこそ、たまに優しい言葉をかけられると、すごく甘い気持ちになりました♡
滉のバッドエンドは、すべてのキャラのバッドエンドの中で一番印象に残りました。
滉が普段感情をあまり露わにしない分、その嘆きがもう悲しくて悲しくて…。
星川 翡翠 CV:逢坂 良太さん
特殊な能力を持ち、その力を活かすために探索部に所属しています。
翡翠は、決して恵まれた環境で生まれ育ったわけではないにもかかわらず、礼儀正しくて気配りもできて、自ルート以外でも可愛くて癒される存在でした。
彼は、自分の出自、不幸な事故から身に付けてしまった能力、異国の血が混じっていることがすぐにわかる容姿など、様々な要因から自分を卑下しています。
そのため、ツグミちゃんの周囲にいる男性への劣等感から、嫉妬がすごかったです。
翡翠は幼く見えますが、何歳の設定なんでしょうね。
(公式サイトには書いていなかったはずですが…)
無理に色っぽいシーンに持っていった感じがありましたが、翡翠の年齢のこともありますし、そういうシーンはなくても良かったのでは、と思ってしまいました。
ラストの方では、恋愛の方面ではないですが、ある愛にちょっとウルっときました!
鵜飼 昌吾 CV:木村 良平さん
帝都大学法学部に通う学生で、日本国首相の息子。
とある事件がきっかけで、フクロウのアパートで、ツグミちゃんたちと一緒に生活することになります。
昌吾は、ツンデレキャラで、ツグミちゃんに対して、自分が思っていることと逆のことを言ったりします。
性格を理解してしまえば、非常にわかりやすいキャラなのですが、なんだか子供っぽく感じることも…。
声優さん目当てで、一番最初にプレイしたキャラだったのですが…。
後半のストーリー展開の唐突さに「え?え?」って感じで、なんだか物語に入り込めず、そんな自分が悲しかったです。
ちなみに、このルートのサブキャラの栞さん(ツグミちゃんたちの上司の女性)が男前ですごく好きでした♪
汀 紫鶴 CV:鈴村 健一さん
フクロウのアパートで暮らしている作家。
紫鶴は、遊び人で掴み所がない性格です。
最初からツグミちゃんのことを口説くような発言をするのですが、どこまでが冗談で、どこからが本気なのかわかりづらいキャラでした。
女性経験が豊富なチャラいキャラだからこそ、ツグミちゃんのことを本気で好きになった時に、もっと大きなギャップが欲しかったような気がしましたが、これは好みの問題ですね…!
尾崎 隼人 CV:梶 裕貴さん
正義感が強く、探索部のリーダー的存在。
乙女の理想をこれでもかと詰め込んだような、完璧な王子様キャラでした!
最初に思い浮かんだ感想は「(いい意味で)ズルいなぁ」というもの。
他のキャラと比べて、シナリオの力の入り具合とか、キャラ設定とかすべてに差を感じました。
さすが攻略制限のあるキャラだけあります。
隼人は、他のキャラのルートでも、「ツグミちゃんに好意を持っているのかな?」と思うような微妙な言動をしていたので、気になっていました。
他のキャラは、色っぽい展開になるのが不自然に感じることもあったのですが…。
それに対して、隼人は主人公への片想い期間が長かった分、想いが溢れてしまったのだと考えると、そのような展開も比較的自然に感じました。
わりと早い段階でストレートに愛情表現してくれるので、わかりやすい愛情表現が好きな私にとっては嬉しかったです♡
鷺澤 累 CV:櫻井 孝宏さん
帝都大学医学部に通う医学生。
累も隼人同様、攻略制限がかかっているキャラなのですが、やはりシナリオに力が入ってる感じがしました。
普段は穏やかに話すのですが、ツグミちゃんに裏の顔を知られた後には、ブラックな一面を覗かせるようになります。
考え方の違いから、ツグミちゃんとは微妙な関係性が続くのですが、それでも彼女に対しては常に優しい態度を崩さないので、好感が持てるキャラでした。
いちゃいちゃシーンが情熱的だったり、しっとりしていたり、バリエーションが豊かで一番好きだったかもしれません♡
医大生ということを活かして…なシーンも見られたのが楽しかったです!
気になる点としては…。
累の出自について、なんとなく想像はできるものの、何があったのか真相をもう少しはっきりさせてほしかったかなぁ。
好きなサブキャラ
ニルアドにはすごく好きなサブキャラがいましたので、ぜひご紹介させてください!
朱鷺宮 栞 CV:夏樹 リオさん
ツグミちゃんが所属することになる、フクロウの探索部長を務めています。
ゲームを始めてすぐに、ツグミちゃんよりも、この栞さんが好きになってしまいました!(ごめんね、ツグミちゃん…)
男性口調で話し、サバサバした性格ですが、部下への気配りはしっかりしていて、まさに理想の上司といった感じです。
ツグミちゃんの恋愛に関しては、大人の女性だけあって察しが良くて、彼女を温かく見守ってくれるお姉さん的な存在でした。
戦闘には参加できないツグミちゃんに対して、いざという時に銃を構えて現れる栞さん!
その立ち姿も素敵でした♪
栞さんは、過去に夫を亡くすという辛い思いをしています。
そんな栞さんだからこそ、幸せになってほしいという気持ちが強かったです。
個人的には、隼人か杙椰さんとお似合いだと思っていたので、くっついて欲しかったですが…。
隼人は攻略キャラだから、栞さんとくっつく可能性はゼロか…。
あ、猿子さんがお面をとったらイケメンかもしれないので、そうしたら猿子さんも選択肢に入るかな。
…という妄想をして楽しんでいました。
こういうしっかりした女性が、恋愛して弱い部分とか可愛い部分を見せるのが私は大好きです♡
杙椰 CV:宮下 栄治さん
舶来品、骨董品、古い本などを趣味で雑多に取り扱っている雑貨店店主。
フクロウの仕事の一環として書店めぐりをしているツグミちゃんたち。
杙椰さんは、自身の店に来る彼らに気さくに話しかけてくれたり、有益な情報をくれたりします。
時々、性的な冗談を言ってきて、初心なツグミちゃんを困らせたりすることもありますが。
鈍感なツグミちゃんに対して、自分の気持ちに気づかせてくれたり、背中を押してくれたりして兄貴的な存在感を発揮することも。
杙椰さんは、何といっても声がセクシー!
彼が喋るたびに、「なぜ攻略キャラじゃないの!?」と思っていました。
ニルアドをプレイできるハードは?
公式サイトによると、Vita、Switch、スマホでプレイ可能なようです。
Switch版『ニル・アドミラリの天秤 色ドリ撫子』には、Vita版の『帝都幻惑綺譚』と続編の『クロユリ炎陽譚』が収録されています。
本日は、ニルアドの感想にお付き合いくださいまして、ありがとうございました!
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