『軍靴をはいた猫』ネタバレなし感想・レビュー

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本日は、乙女ゲーム『軍靴をはいた猫(略称:軍猫・ぐんねこ)』のネタバレ無しの感想・レビューを書かせていただきます。

このページで使用している画像は、軍靴をはいた猫 公式ツイッターからお借りしました。
該当画像の著作権は、制作会社様に帰属します。

ネタバレしないよう配慮しておりますが、感想を書くにあたり最低限の情報は載せています。
そのため、すべての方に「ネタバレ無し」と感じていただける内容ではないかもしれません。
その点をご理解いただいた上でお読みいただけますと幸いです。

目次(クリックできます)

軍猫のおすすめポイント

  • 猫族が住む世界を舞台にしたファンタジー
  • 猫の特徴を生かしたキャラ設定
  • 優しくて可愛い世界観
特に、猫好きさんは楽しめるかも♪

あらすじ

ここは“獣の耳”と“尾”を持つ「猫族」が住む世界。猫たちは「ニンゲン」と呼ばれる神様を「試練を与える代わりに猫たちの願いを叶えてくれる」存在として崇め奉っていた。

廃墟と自然が調和した豊かな国「和国」。その姫であるタマは従兄コタロウとの結婚を間近に控え「ニンゲン」に結婚を報告する「婚礼の儀」の日を迎えた。

儀式は厳粛に執り行われ、何事もなく終わるかと思われたその瞬間、まばゆい光とともに一人の青年が現れた。“獣の耳”も“尾”も無いその姿はまさしく猫たちが信仰する「ニンゲン」そのものであった。

そして「ニンゲン」の降臨から数日。遠い海の向こうにある「帝国」の来航によって、平穏な日々を過ごしていた和国は試練を迎える。「ニンゲン」を巡り、和国と帝国はそれぞれの思惑を胸に動乱へと突き進んでいくことに。

一国の姫として、一匹の猫として、タマがとる選択は──
(引用:公式サイト

全体感想

猫×軍服×崩壊世界

公式サイトでサブタイトル的に「猫×軍服×崩壊世界」と書かれていますが、それがこの作品の世界観を端的に表していると思います。

耳としっぽを持つ猫族は、過去に人間が残したとされる遺物を利用して暮らしています。
古い建物だったり、機械や道具だったり…猫族はそれらを新たに作り出すことはできないようですが、修理するなどして活用しているようです。

この物語には、和国と帝国という2つの国が登場します。
和国は日本のような雰囲気で、住民は和服のような服装をしています。
一方の帝国の方は、西洋風です。

この2国の間に起こる様々な出来事を中心にストーリーが進行していきます。

猫族が軍服を着ているのはなぜなのか、よく分かりませんでした(笑)

戦争ばかりの殺伐とした世界というわけでもありませんでしたし…。
ただ、軍服を着た猫族が可愛かったので、それはそれでよし!

主人公に婚約者がいる

主人公のタマちゃんは、和国のお姫様なので、幼い頃に決められた婚約者がいます。
その婚約者も攻略キャラの一人ではあるのですが、そのキャラ以外と恋愛する場合は…?

タマちゃんは一国の姫で身分が高いので、自由に恋愛することは難しいですよね。
タマちゃんと結ばれるには、男性キャラの身分を上げるか、タマちゃんの身分を下げるか…。
どういう紆余曲折を経て、婚約者以外と結ばれるのか、というところが見ていて面白かったです!

優しい世界観

主人公は国民から慕われている姫で、周囲から大切にされています。
作中に悪人は登場するものの、主人公がそれほど酷い目にあったりすることはないかと思います。

なので、穏やかな気持ちでプレイできる優しい世界観の作品という印象でした。

ニンゲンの存在とは?

作品の舞台は猫族の世界なのですが、一人だけニンゲンが登場します。
それが、この彼です。

神谷一颯  (CV:堀江瞬さん)

日本の高校に通う極々平凡で知力も運動能力も一般的な理系男子学生。
ゲームやアニメ、ラノベが好きなライトなおたく(引用:公式サイト)。

猫族の世界に突然迷い込んだ一颯くん。
猫族にとって、ニンゲンは神様のような存在なので、崇められつつ丁重なもてなしを受けます。

彼は登場した当初、わりとテンションが高くて騒がしかったので、少しだけ苦手意識を持ってしまったのですが…。
ストーリーが進行するにつれて、落ち着いてきて、魅力的な面も見られるようになって良かった!

ニンゲンとこの世界との関係とは?
一颯くんはなぜこの世界に来たのか?

それが次第に明らかになっていきます。

真相を見たら、ちょっとだけ、なんとも言えない気持ちになりました。

この記事を書く時に初めて知ったのですが、公式サイトの一颯くんの紹介文に「理系男子学生」って書いてありますね。
作中では途中でそんな説明は一切なかったはずなのに…こんなところに伏線が…。
伏線というほどではないのかもしれませんが。

軍猫の糖度は?

この作品を最初に手に取った時、「可愛らしい雰囲気の作品かな~」と思ったのですが、プレイを終えた今も、その印象はそのままでした。

個人的には、糖度はそれほど高くは感じませんでしたが、想いが通じ合った後の可愛いイチャイチャシーンに微笑ましい気持ちになれました!

エンド後のストーリーが描かれている『綺譚』では、キャラによっては、本編より糖度がアップしていて嬉しかったです♡

もし私に娘がいたら一緒に楽しみたいと思えるような、優しくて可愛い作品でした♪

主人公・タマ

和国の姫。
さっぱりとした性格で明るく国民から好かれている(引用:公式サイト)。

オッドアイの白猫のタマちゃん(17歳)。
可愛い外見に反して、性格も話し方も凛々しい印象。

タマちゃんはニンゲンオタクなので、ニンゲンに関することではテンションが上がってしまいます。

そんなところも可愛かったです♪

姫としての責任感が強く、常に国民のことを一番に考えているしっかり者です。
とても好感が持てる主人公でした♡


何人かの攻略キャラを攻略していくうちに、タマちゃんの生活力がない面も見えてきますが、姫として育ったからそれは仕方がない!
それでも、自分を成長させようと努力していたので、見ていて気持ちが良い子でした。

恋愛に関しては、わりと穏やかに恋愛するタイプなのかな、という印象を受けました。
一部の攻略キャラに対しては、タマちゃんが好き好きオーラを出していましたが、その他に関しては、あまりデレデレしていなかったような気がします。

キャラ別感想

ユズ  CV:金本涼輔さん

基本的に何でも出来、若くして軍師の座を射止めた秀才。
同時にヒロインの従者もこなす(引用:公式サイト)。

タマちゃんの幼馴染であり、同い年の17歳。
ユズはすごく落ち着いた雰囲気なので、年上かと思っていました。
優しくて穏やかで、タマちゃんを何よりも優先させて甘やかしてくれます。

ずっとタマちゃんを想ってきたのに、タマちゃんには婚約者がいるという切ない状況のユズ。
立場をわきまえて、タマちゃんには自分の想いを伝えずに、ずっとそばで支えてきました。

後半になるとタマちゃんへの想いが抑えきれず、本音が見えるようになってきて。

身分差をどうやって乗り越えていくのか、楽しく見守りました!

こういうシチュエーション好きです♡

ユズはタマちゃんのことを「姫様」と呼んで敬語で話すのですが、そういうところも好き。


ただ、一つだけ言うならば、ユズには想いをもっと爆発させてほしかった!!
長年想っているなら、色々とこじらせていると思うんですよね。

もう少しだけ、どろっとした面を見たかった気もしますが、ユズが過激な行動をとったら作品の世界観が変わってしまいますもんね…。
バッドエンドで少しだけそんな雰囲気も見られたので、あとは脳内補完しよう。

くーにゃん  CV:村瀬歩さん

言葉遣いがキツく辛辣。自分のことを“ワガハイ”という。
手先が器用で和裁が得意。医術の心得もある。
自身の身体は弱く、過度な運動をすると直ぐ体に影響が出る(引用:公式サイト)。

くーにゃんも、タマちゃんの幼馴染で17歳。
周囲から見たら、タマちゃんのことが好きなのはバレバレなのに、素直じゃない子です。

同じ幼馴染のユズと違って、くーにゃんは国の中枢で働いているわけではなく、あくまでも一般国民なんです。
そのことで、切なそうにしている場面も見られたりして。

和国と帝国の関係がかなりこじれたルートでした。
ドラマチックなストーリー展開で面白かったです!

このルートでは、タマちゃんの生活力のなさが浮き彫りになります。
でも、くーにゃんと過ごすうちに、タマちゃんが少しずつ暮らしの知恵をつけていきます。

タマちゃんを甘やかしすぎる過保護なユズに対して、タマちゃんの自立を促すくーにゃんが対照的に描かれていました。

くーにゃんは三毛猫なのですが、オスの三毛猫の特徴などもストーリーの中に組み込まれていて、猫好きさんなら「おぉ!」と思うのではないでしょうか♪

コタロウ  CV:古川慎さん

ヒロインの従兄であり婚約者。
誰に対しても明るく元気で人見知りをしない性格。
スキンシップが激しく、頭を撫でたり肩を組んだりするのが癖(引用:公式サイト)。

コタロウ(20歳)とタマちゃんは、兄妹のような関係。
婚約者だけど、お互いに恋愛感情はないんです。
国のための結婚と割り切っていますが、それでも、お互いのことは大切に思っています。

最初は恋愛感情を持っていない2人が、どのようにお互いに対する意識を変えていくのか。

もともと婚約者同士なので結ばれるのに障害はなく、わりと穏やかにストーリーが進行していったように思います。
終盤になると糖度が上がりますが、やはり微笑ましい感じ。

コタロウは本当にいい人(猫)!!

タマちゃんと結ばれることになる他のルートの男性たちは、コタロウの性格に救われてる部分があるなぁと思いました。

シェド  CV:石川界人さん

異国から来た流れ者の商人(22歳)。
訛りが強いが話術には長けており、あの手この手で自身が持ち込んだ商品を売ろうとする(引用:公式サイト)。

シェドは、なかなか好感度が上がらなかったです!

ネタバレを避けるために詳しくは言えないのですが。
彼のしたことを思えば、タマちゃんとしては、好きになるのは難しいと思うんですよね。

シェドの方は、タマちゃんのことをある程度想ってくれていたように思います。
シェドの方からのスキンシップも結構ありましたが…。

感想としては、「これは…タマちゃんは恋愛してたっていうのかな…」というのが正直なところ。

シェドは、危険な男に惹かれる傾向のある方はお好きかも!

「好き」には色々な形があるんだなぁ、と考えさせられたルートでした。

キティ  CV:武内駿輔さん

帝国の将、天才肌の若干13歳。
しなやかな体躯でその動きは優美。頭も良く勘が働く。
常に敬語で柔らかい口調だが、冷ややかさを感じさせる面もある。
天才ではあるが常に努力を惜しまない(引用:公式サイト)。

キティの13歳という設定には驚きました!
思わず、フォロワーさんに「猫年齢でいうところの13歳?」と聞いてしまいました。
「そうだったら、おじいちゃんだよ!」と言われました(笑)

ただ、キティはお声が低くて落ち着いているし、言動もしっかりしているので、13歳とは思えないんですよね。
そのおかげもあって、年齢を意識せずにストーリーに集中してプレイできました。

このルートでは、タマちゃんの印象が他のルートとはかなり違いました。
他のキャラのルートでは、王族としての意識の高さからか、タマちゃんの強い面が多く見られていたんですよね。
でも、キティには弱い面を見せていて、「タマちゃんには、そんな一面があったのか」と思いました。

キティを好きになったことで、タマちゃんの態度や行動が変わったり。
恋する女の子としての姿が一番分かりやすく描かれていたと思います。

タマちゃんが一番恋愛していたと感じたのがこのルートでした!

キティは、タマちゃんに基本塩対応ですが、そんな中にも優しさが見え隠れします。
頭脳明晰で何事も先読みしながら動くキティに対して、恋するタマちゃんが大胆な行動をとったりして。
このルートに一番ときめきました♡


ウィロウやインクなど、他のキャラとのやり取りも、見ていてとても楽しかったです!
13歳と恋愛できるのか不安でしたが、全く問題ありませんでした、驚くべきことに(笑)

個人的には、キティルートのシナリオが最も濃かったような気がしています。

Switch、Vita、PC、Steamでプレイ可能

『軍靴をはいた猫』は、Switch版、Vita版、PC版が発売されています。

また、Steamでも販売されているそうです。

本日は、軍猫の感想にお付き合いくださいまして、ありがとうございました!

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