本日は、『天獄ストラグル -strayside-(略称:獄スト)』のネタバレ無しの感想・レビューを書かせていただきます。
ネタバレしないよう配慮しておりますが、感想を書くにあたり最低限の情報は載せています。
そのため、すべての方に「ネタバレ無し」と感じていただける内容ではないかもしれません。
その点をご理解いただいた上でお読みいただけますと幸いです。
あらすじ
時は零和XX年。
地獄道と人間道の間で協定が結ばれ、浅草は亡者達と出会える一大観光スポットと化していた。そんなある日、天から下ろされた蜘蛛の糸により地獄の罪人達が脱獄。
閻魔大王は、新人獄卒の娘である主人公に信頼のおける罪人・石川五右衛門達と共に脱獄囚の捕縛を命じる。
主人公と五右衛門達は人間道に下り立ち脱獄囚達を監視するが……
彼らはかつて地獄の罪人だった絲ノ比丘尼の元に集結し罪を帳消しにできる免罪符アプリを配信してしまう。
絲ノ比丘尼の目的は?
そして、天国を約束された人間達の未来は?天と地を股に掛けたこの世界の運命やいかに!
引用:公式サイト
『獄スト』のおすすめポイント
全体感想
男嫌いの主人公と罪人たちとの恋愛
主人公・閻魔凛
主人公は、閻魔大王の養女である閻魔凛ちゃん。
地獄には罪人に罰を与える【獄卒】という役職があるのですが、凛ちゃんはその見習いの立場。
凛ちゃんは、生前の記憶が無い不安感や、閻魔大王に養女として迎えてもらった恩があるからか、【獄卒】として閻魔大王の役に立ちたいという気持ちが強い子です。
ある日、地獄から罪人が脱獄する事件が発生し、凛ちゃんは閻魔大王からその罪人たちの捕縛を命じられます。
その際に、凛ちゃんとともに人間道に下り立ち、任務にあたるのが今回の攻略キャラたちです。
彼らは地獄の罪人ではありますが、閻魔大王からの信頼の厚い者たち。
彼らが罪を犯したのは時代背景や生い立ちとも深く関係していて、根っからの極悪人ではなく、彼らなりの正義もあって。
脱獄囚捕縛の任務にあたるメンバーは、凛ちゃんを含めて全員が【煩悩】と呼ばれる特殊な能力の持ち主。
凛ちゃんの【煩悩】を使う過程でドキドキな展開にもなり、これがきっかけで恋愛も進展するので楽しかったです♪
凛ちゃんは男嫌いという設定で、作中ではわりとそれに触れられる場面が多いんですよね。
でも、男嫌いとは思えない行動をちょこちょこするので、少々違和感を感じてしまいました。
はじめは、凛ちゃんはモブ男限定の男嫌いかと思っていたくらい(笑)
男嫌いという設定は、ストーリーと関係してくる重要な要素で、最後までプレイすれば納得できます。
ですが、プレイする側にとっては、早い段階からこの言葉が頻繁に出てくると疑問に感じてしまうので、もう少しソフトに表現されていた方が受け入れやすかったのではないかと思いました。
恋愛表現が刺さった! 糖度が高くて大満足♡
恋愛に関係するシーンの描写がすっごく色っぽいんです♡
獄ストは【CERO:C】なんですが、「こんなに色っぽいのに、Cでいいの?!」って思っちゃいました!
めちゃくちゃキュンキュンして、「乙女ゲームを堪能したー!!」という感じ。
具体的には、主人公と攻略キャラがお互いを求め合うシーンが丁寧に描かれていたところが好みでした。
攻略キャラだけが一方的に主人公を求めるのではなくて、主人公も「相手に触れたい、触れられて嬉しい」という気持ちをはっきりと表しているんです。
だから、いちゃいちゃシーンがすごく色っぽく感じられて♡
これは好みにもよると思いますが、私は主人公が積極的に相手を求める方が好きです。
女性だって、好きな男性には触れたいと思うのは自然だと思いますし、そういう様子を見ていると気持ちが盛り上がります!
ストーリーで気になる点はいくつかあったものの、恋愛描写がすごく私のツボだったので、とても楽しくプレイできました♪
個人的には糖度の高さに大満足でした♡
希望の持てるバッドエンドが良い
獄ストは、バッドエンドが100%不幸という終わり方じゃないんです。
バドエン後の続きのストーリーがあって、救いがある。
後味が悪いまま終わらないのが良かったです!
バドエンの特性上、仕方がないとは思うのですが、それでも、私はただただ先が真っ暗みたいなバドエンは見ていて辛くて。
だけど、獄ストのバドエンは「こんなバドエンならいいな」と思えて、とても好きでした!
ちなみに、獄ストはハッピーエンドとバッドエンドが1つずつという非常にシンプルなつくりとなっています。
サクッとプレイできて、この点も私の好みでした。
敵の最終目的がよく分からなかった
一部の脱獄囚たちが人間道でやりたかったことは分かったのですが、敵のボスが何をしたかったのかが理解できませんでした。
作中で本人が説明をしてくれているのですが、もう一度見直しても理解が難しい…。
また、最終的に、敵たちはあるキャラへ害意を向けるようになるのですが、その理由もよく分かりませんでした。
これらについては、私の理解力が足りないせいかもしれません。
それから、ある敵キャラに対して、敵味方関係なく、すべての方面からの審査や評価が甘い気がして。
絶対あの人はこの敵キャラが過去にやっていたことや能力についても知っていただろうに、なぜ野放しにしてきたんだろうと不思議でならなかったです。
敵側も、なぜこの人を受け入れたのかが謎で。
特に敵ボスの身の上を知ると、「こういうことをする人を嫌いそうなのになぁ」と思ってしまいました。
FDの発売を待ってます!
私としてはすごく楽しかったので、ぜひFDを出して欲しいです!
もう一度、違った形でこの作品の恋愛描写を見たいし、ストーリー上の謎だった部分を明らかにしていただいてスッキリしたい。
キャラ別感想
宇賀菊之助 CV:斉藤壮馬さん
生前は大泥棒・弁天小僧として名をはせていた菊之助(引用:公式サイト)。
彼のストーリーは、彼の妹との関係性がメインで構成されていた印象です。
妹との間に何があったのかが、なかなか明らかにならなくて。
こんなに妹から負の感情を向けられるなんて、過去に何があったのだろうと気になりつつプレイしていました。
ちなみに、この妹ちゃんがすごく可愛くて、今回のサブキャラの中で1番と言っていいくらい好きでした♪
各攻略キャラのルートにはバトルシーンがあるのですが、菊之助の場合は相手が相手だったからか、あまり戦っていた印象がないんですよね。
欲を言えば、もう少しバトルシーンで菊之助を活躍させて欲しかったかも。
菊之助は、素直ないい子で、感情が顔に出やすくて。
可愛いけど、ちゃんとオスっぽさも感じる。
がっついてくるワンコキャラ、すごく私好みでした♡
童話モチーフの言い回しがちょっとだけ恥ずかしかったりもしましたが、伏線回収が素晴らしく、綺麗にストーリーがまとまっていて気持ち良く終えられました。
村上誉那 CV:鈴木崚汰さん
生前は村上水軍で活躍していた武人(引用:公式サイト)。
誉那は一見すごく真っ直ぐな性格っぽく見えるのに、過去の経験が原因で、一筋縄ではいかないキャラでした。
「えっ!どうして、そんなことするの?」というような、思いもよらぬ言動をするので、特に序盤ではなかなか大変でした
不器用だったり、頑固だったり、でも可愛いところもあったり…。
個人的に、最もキャラを掴みづらかったのが彼だったような気がします。
最終的には、凛ちゃんが彼のことを理解してあげることができて、本来の彼らしい魅力が出てきて。
甘いシーンではわりとストレートに来てくれるので、ニマニマしながら眺めてました♡
誉那は侍なのですが、扱う武器は銃なんです。
バトルの時には、なんとなく同じ武器同士で戦って欲しかったなぁ、とその点は気になってしまいました。
東洲斎写楽 CV:石川界人さん
生前は浮世絵師として活躍していた写楽。
女性との距離感が近めの色っぽいキャラでした。
本心を隠すのが上手くて、しかも皮肉屋だから分かりづらいけど、本当は優しい。
あけすけな物言いをすることが多い写楽に翻弄されつつも、彼の本質を理解していく凛ちゃん。
このルートでは、凛ちゃんと写楽が言葉遊びというのか、言い合いでじゃれあっているようなシーンが印象的でした。
両想いなのがビシビシ伝わってくるので、「早くくっついてしまえばいいのに…!」と思いつつプレイしていました。
彼は享年18歳で、享年でいうと凛ちゃんより1個下ですが、年下感はほとんど感じられませんでした。
ただ、MEMORY(おまけシナリオ的なもの)では写楽が甘えてくれる様子も見られて、そこは可愛かったです♪
JacK CV:古川 慎さん
動画配信で人気上昇中のシンガーソングライター(引用:公式サイト)。
JacKは、他の攻略キャラたちとは違い、特殊な境遇・立場のキャラ。
次々に変わる状況と明らかになる真実に、目が離せないストーリー展開でした!
JacKは、裏では凛ちゃんのことを好きなような発言をするのに、表でははっきり愛情表現しないので、プレイしていてモヤモヤした時間がありました。
そう言えば、凛ちゃんも最初はストレートに想いを告げるという感じではなかったので、お互い様なのかな。
2人の恋愛の進展スピードはゆっくりめだったけれど、それを挽回するように最後の方はかなり甘かったです♡
JacKのバドエンでは、当て馬キャラが登場するのですが、個人的にはそのキャラが私好みのキャラだったら、さらに萌えられたかも。
石川五右衛門 CV:八代拓さん
生前は天下の大泥棒、義賊として名をはせていた五右衛門(引用:公式サイト)。
共通や他のキャラのルートで意味深な言動をしていたりして、最初から特別感があるキャラでした。
攻略制限があって、最後にこのルートをプレイすることになるのですが、これを見ると凛ちゃんのお相手は五右衛門一択になっちゃう気がします…。
主人公が結ばれるべき(と言っていいのか)メインヒーローを最後に攻略することによって完結するつくりの乙女ゲームも、もちろん楽しいのですが。
「他の攻略キャラとの恋愛は何だったんだ…」とか、「主人公が他の攻略キャラと結ばれた場合、メインヒーローの気持ちを考えると悲しすぎる」という思いもありますね。
五右衛門は、人格者で、非の打ち所のないスパダリという印象。
様々な形で惜しげもなく愛情表現してくれて、「こんなふうに愛されたら、女の子は幸せだろうな」と思わせてくれる素敵なキャラでした。
私としては、お花が出てくるシーンがすごく好き♪
このシーンでは、2人の仲を拗らせようとしている人の貢献度がすごかった(笑)
五右衛門が完璧すぎるからこそ、求めすぎてしまうのかもしれませんが…。
過去に凛ちゃんの身に起きたことがあまりにも凄惨なので、ラストで五右衛門にもっともっと怒って欲しかった気がします。
本日は、獄スト感想にお付き合いくださり、ありがとうございました!
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