当ブログにお越しいただき、ありがとうございます!
本日は、水分補給が苦手な私の愛猫に水を飲んでもらう方法について、記事を書かせていただこうと思います。
私は獣医療関係者ではありません。
獣医師の先生に相談しつつ、猫さんのお世話をしており、この記事は飼い主の立場として書かせていただいております。
猫ちゃんの体調管理については、かかりつけの動物病院でご相談されることが最も確実ですので、ご参考程度にお読みいただければ幸いです。
- シリンジを使って猫に水分を与える方法
- 特にテルモのシリンジと相性の良いフード
- 各フードの特徴
うちのネコに水分補給が必要な理由
うちには、女の子の黒猫(3歳)がおります。
子猫の時に、猫風邪や寄生虫に罹ってフラフラになっているところを保護した元野良ちゃんです。
もともと少し身体が弱いのと、この子の性格・性質から水分補給が必要となりました。
その経緯などを書かせていただきます。
ウェットフードを一切食べない
これまで出会ってきた猫さんたちは、缶詰やちゅ~るなどのウェットフードを喜んで食べる子ばかりでした。
このような猫さんたちは、ウェットフードから水分補給ができているとのこと(獣医さん談)。
しかし、今の子は少しでも湿り気のあるものは一切受け付けません。
カリカリした食感のドライフードだけを食べます。
少しずつウェットフードに慣らしていこうと、これまで様々なフードを試してきました。
しかし、どれも全部失敗。
想像するに、野良時代にミルクから離乳食を経ずにドライフードを食べるようになっていたようなので、「ドライフードだけが食べ物」という認識なのかな、と。
吐き始めると回数が多いため、脱水症状に陥りやすい
一旦吐き始めると、嘔吐の回数がかなり多くなることがあります。
これまで飼ってきた猫と比べて、心配になる吐き方でした。
動物病院で何度も検査していただき、セカンドオピニオンもいただきました。
ですが、病気ではないとのこと。
気になる点としては、胃の上部が他の猫よりも狭いということを指摘されました。
嘔吐の回数が多い時には、脱水気味になってしまったこともありました。
そのような場合には、動物病院で点滴により水分を入れていただいて、脱水症状を解消してきました。
ですが、臆病なうちの子は、動物病院に連れていくだけで、かなりのストレスを感じている模様。
症状が軽い場合には、なるべく自宅でケアできたらと思っていました。
日常的に水をあまり飲まない
頻繁に動物病院に通って診ていただくうちに、うちの子は飲水量が少ないということを指摘されました。
水飲み場は複数作っていますし、流れる水(自動給水機)なども用意していますが、それでも、飲む量が足りないようです。
ちなみに、色々試して分かったのですが、なぜか、1日置いておいた水を好みます。
いつも浄水を与えていますが、それでも、水道水に含まれる何かの成分や匂いが気になるのか…?
煮沸してから常温に戻した水も与えてみましたが、そちらは飲みません。
特発性膀胱炎の可能性を指摘される
ある日、オシッコの色がいつもよりも濃いことに気づき、動物病院でオシッコの検査をしていただきました。
その結果、膀胱炎という診断が。
獣医さんには、飲み薬をいただいて、「なるべく水分を沢山飲ませてくださいね」と言われました。
その言葉に従って自宅で様子を見て、1週間ほど後にもう一度、尿検査。
しかし、治っておらず。
薬の種類を変更するなどして、3、4カ月ほど通院した頃。
獣医さんから「特発性膀胱炎の可能性が高い」と言われました。
薬を飲ませるのはやめて、今後は、時々尿検査をして様子を見ていこうという方針に。
オシッコの成分が濃くなると症状が悪化してしまうということで、獣医さんから
「1日に40~50ml程度の水分を与えるように」
とのご指示をいただきました。
ネコの水分補給に使うグッズ一覧
水分補給と言っても、どんなに水場やフードを工夫しても、うちの猫さんは自分から進んで沢山水を飲んでくれる可能性は低いと思われます。
(もちろん、これからも猫さん自身で水分補給してもらえるよう、私も努力していくつもりですが。)
というわけで、猫さんの口に直接水分を入れることにしました。
飲ませ方については、獣医さんにご相談した上で実施しています。
まずは、水分補給の際に私が用意しているものをご紹介いたします。
フードが飛び散ることがあるので、お世話係さんはエプロン着用がおすすめです!
一度に与える水分の量は?
ご参考までにですが、3歳のメス(体重3.9kg)の場合、一度に与えるのは15mlくらいが良さそうでした。
猫さんによっても、その時の体調によっても、飲める量が違うと思いますので、様子を見ながら調節するのが良いかと思います。
水分補給に関して注意すべき点
水分補給の前後にドライフードを与えるのは避ける
これはうちの猫さんに限ったことかもしれませんが、多めの水分とドライフードが一度にお腹の中に入ると、吐きやすいです。
ドライフードが一気に水分で膨れるせいで気持ち悪くなるのかな、と推察しています。
そのため、水分補給とドライフードの給餌は、最低30分程度は間隔を空けるようにしています。
水分補給で使用するフードのカロリーにご注意
猫さんに水分補給を始めてからしばらく経ちますが、少し体重の増加がありました。
水分補給で使用するフードによっては、カロリーが高めなものもあります。
ドライフードとの合計カロリーで考えて、どちらかを調節しなければならなかったんですよね(反省)。
体重増加は少しだけですので、徐々に元の体重に戻していければと思っています。
ただ、高カロリーのフードが悪いというわけではなく、猫さんの食欲のない日や体調の悪い日に、エネルギー補給目的で使用するには良いのかなと思います。
シリンジを使って猫に水分を与える方法
このような流れで、猫の口に水分を入れています。
- フードを器に移す
- 器からシリンジでフードを吸い取る
(10mlのシリンジなら、10ml以上は入れない方がやりやすい) - 猫を抱っこし、上を向かせて、頭部を支える
- 口の端にシリンジの先端を当て、ほっぺたと歯の間に少しずつフードを押し出す
- 猫がフードを嚥下するスピードに合わせて、休憩を挟みながらゆっくりフードを与える
シリンジの種類
先端が細めのスタンダードな形のシリンジ
口の中に水分を入れるために必要となるのが、シリンジです。
私が愛用しているのは、テルモディスポシリンジ中口針なし10mlss-10sz100本入
このシリンジは、何といってもコスパが良いです!
Amazonで100本入りの箱を買った場合、1本あたり22.9円(2024.7.22現在の価格)。
1日に3回程度使用する我が家にとっては、ありがたい商品です。
「10ml」のシリンジには、12mlまで目盛りが書かれています。
でも、容量ギリギリまで液体を入れると、操作しづらくなると思いますので、入れすぎにはご注意ください。
ちなみに、100円ショップにも同様の形のものが売っていますので、少量のみ買いたい場合には良いかも。
この写真のシリンジは、セリアのメイク道具コーナーで売っていました。
テルモのシリンジに関しては、これより大きい20mlのシリンジも売っています。
一度に飲める水分の量が多い猫さんには、こちらも便利かもしれません。
ただ、手の小さい方は、片手で操作することが難しいサイズである可能性もあります。
私の場合、猫さんを片手で抱きつつ、もう片方の手でシリンジを操作するため、10mlが使いやすいです。
ご自身の操作のしやすさも含めて、ご検討くださいませ。
テルモディスポシリンジ中口針なし10mlss-10sz100本入
その他のシリンジ
他にも、先端が太めなシリンジなども販売されています。
ペットショップで発見した時には、「与えられるフードの種類が増える!」と喜んで買ったのですが…。
左が新しく購入したシリンジ、右がテルモのシリンジです。
この写真で、シリンジの先端の穴に注目してください。
先端の太さは新しく購入したものの方が太いのですが、穴の直径はテルモの方が大きかったのです。
穴の直径までは確認せずに買ってしまいました…。
固形物が含まれる液体状のフードも与えたい場合には、シリンジの穴の直径は大事ですよね。
今回購入してみたのは下記の商品でしたが、実際に使ってみたら、シリンジの動きがスムーズで、意外と使いやすかったです!
このシリンジでも、なめらかな液体状のフードなら、問題なく与えられました。
スケーター|Skater 注入用注射器 10mL(動物用) グリーン SRG10
他にも、以下のように、様々なタイプのものがあるようですので、猫さんとご自身にとって使い勝手の良いものを探してみてくださいね!
Doyime ペット 投薬器 シリンジ 12ml 20ml 注射器 猫 犬用品 摂食ツール 給水 投薬 哺乳器 流動食計量用 多機能 携帯用 ペット用品 流動食注入器 目盛り付き
シリンジの使用回数について
テルモのシリンジには「SINGLE USE ONLY」と書いてあり、1回限りの使用が推奨されています。
私はシリンジを洗って再利用することもあります。
数回の再利用では、問題なく使用できることが多いです。
それ以降は、内筒を押す時にちょっとしたひっかかりを感じることもありました。
シリンジが何回で使用できなくなるのかについては、一概には言えないように思います。
ただ、シリンジ先端の細い部分はしっかり洗えないので、個人的には衛生的に心配です。
やはり安心なのはメーカーさんの推奨通り、1回のみの使用かと思います。
何度も再利用してシリンジが劣化すると、中にどんなフードを入れても、猫さんにうまく与えられませんでした。
ちなみに、別メーカーのシリンジには、1回限りの使用をするようにとの記載はありませんでした。
再利用できるタイプのシリンジもあるのかもしれません。
水分補給に関しては、テルモのシリンジを使っています
私は下記の理由から、テルモのシリンジを使っています。
- シリンジ先端の太さが、うちの猫の口にちょうどいい
- 医療や研究の現場でも使用されているという安心感
- 使用頻度が高いため、コスパの良いものを使いたい
実は、テルモのシリンジは私の職場で使っていて、最初に使ってみようと思ったのはそれがきっかけでした。
私にとって、なじみのある使い慣れたものという点も選んだ理由かもしれません。
水分補給におすすめのフードは?
獣医さんによると、シリンジで水分を与える場合、普通の水でも良いそうです。
水も与えたことがありますが、とろみがないので、猫さんがちょっと飲みにくそうな感じはありました。
なので、私の場合は、とろみのある経口補水液やフードを与えています。
以下では、液体状のフードを実際に使ってみて、テルモのシリンジとの相性がどうだったのかについてまとめています。
ちなみに、フードを混ぜる場合にはスプーンを使用しています。
泡立て器などを使用した方がしっかり混ざるかもしれませんが、フードが泡立ってしまうと、その直後にシリンジで吸うのが難しくなりそうなので…。
ここで挙げているフードは、シリンジで与えることを前提としていないフードがほとんどかと思います。
それを私の判断において、シリンジで与えているものです。
フード本来の良し悪しではなく、あくまでフードとシリンジとの相性についての感想ですので、ご承知おきください。
ピュリナ/猫用経口補水液・ハイドラケア
お世話になっている動物病院からおすすめされた商品。
私は動物病院からサンプルをいただくことができたので、お試ししてから現品購入しました。
『動物病院専用』ということで、安心感のあるフード。
猫さんの体調不良時に粉薬を与えたい時には、これに混ぜてシリンジで与えることも。
1袋約18kcalとカロリーが控えめなので、体重が気になっていたうちの子にも、それほどカロリーを気にせずに与えられるとのこと(獣医さん談)。
ホームセンターやドラッグストアなどで販売されているのは見たことがなく、入手しやすいとは言えないのだけがネックだと思います。
この商品は1袋に入っている量が多いため、すぐに使い切れそうにない場合には、私は製氷皿に入れて冷凍保存しています。
私が購入した時には、ピュリナの特設サイトで会員登録をすれば、初回のみ半額でお試し購入ができました。
初回は公式サイトで購入するとお得だと思います!
その後は、動物病院かネットで購入しています。
はごろもフーズ/飲む無一物(むいちもつ)
この商品の特長は、成分なのではないでしょうか。
原材料は、まぐろのみ!しかも、国産。
パウチの表面に「家族品質」と書いてありますが、まさにそう感じられる成分だと思いました。
ただ、とろみがほとんどないため、猫さんが飲みにくそうにしていたのは気になりました。
飲む無一物シリーズには、他に、「かつお」と「鶏むね肉」があります。
「かつお」に関しては、まぐろと同様に、水を少量加えればシリンジで与えることができました。
しかし、「鶏むね肉」は、少々大きめな固形物が含まれているため、残念ながらシリンジでは与えることができませんでした。
(2024.7.26追記)
「まぐろ」と「かつお」についても、パウチによって内容物にばらつきがあり、たまに小さな固形物が含まれていることもあり、それがシリンジに詰まることもありました。
(2024.9.19追記)
いなばペットフード/CIAO だしスープ
約5kcal 以下と、わりと低カロリー。
他の商品はクリーミーなものが多いですが、こちらはジュレっぽい感じ。
ジュレ成分がシリンジ先端に引っ掛かる感じがあります。
そのままでも与えられなくはないですが、少しだけ水を加えてスプーンでよく混ぜると、より与えやすくなりました。
これまで与えてきたものと少し食感が違うため、猫さんはちょっと違和感を感じた模様…。
ですが、ちゃんと飲んでくれました。
ユニ・チャームペット/銀のスプーン 三ツ星グルメ ポタージュ
もう少し水分が多めなのかと思っていましたが、写真からもお分かりいただけるように、意外と硬めでした。
ですが、固形物が含まれていなかったため、同量程度の水で薄めれば、問題なくシリンジで与えることができました。
アイシア/国産 健康缶パウチ 水分補給 ささみ100%ペースト
水分多めでなめらかそうに見えるのですが、原液のままではシリンジの吸い込みが良くありませんでした。
少量の水を混ぜてから使用するのがおすすめです。
『かつお100%ペースト』についても、ささみと同様に、水を加えることによってシリンジで与えることができました。
ちなみに、このシリーズで『エネルギー補給』というタイプもあるのですが、そちらに関しては、シリンジに少々引っ掛かる感じがありました。
パッケージが似ていて迷ってしまうかもしれませんが、もしシリンジを使われたい場合には、『水分補給』を選ばれる方が良いかもしれません。
アイシア/国産 健康缶パウチ 腎活 ささみペースト
小さな固形物が含まれているため、テルモのシリンジとはあまり相性が良くないように感じました。
こちらは総合栄養食なので、ごはんとして与えたい時には頼りになる商品かと思います。
別の手段でチャレンジするのも良いかも。
モンプチ/スープ(ピュアスープ) 2種の魚介のコンソメ風
わずかにとろみがある程度なので、原液のまま、シリンジで与えられました。
ホームセンター等の店頭で入手可能な商品の中で、水を加えずにシリンジで与えられる貴重な商品かと思います。
1袋約2kcalと、かなり低カロリー。
シリンジで与えられるフード一覧・比較表
原液もしくは水で薄めることで、シリンジで与えられるフードについて、簡単に表にまとめてみました。
商品名 | 内容量 | カロリー(/g) | シリンジで 与えられる? |
ハイドラケア | 85g | 約212cal | 原液のまま可 |
(まぐろ) | 飲む無一物40g | 約550cal | 水で薄めれば可 |
飲む無一物 (かつお) | 40g | 約575cal | 水で薄めれば可 |
(ほたて) | CIAO だしスープ35g (×4袋セット) | 約143cal | 原液でも可 水で薄めるとより良い |
ポタージュ (まぐろ) | 三ツ星グルメ 35g | 約457cal | 水で薄めれば可 |
(ささみ) | アイシア 水分補給40g | 約350cal | 水で薄めれば可 |
(かつお) | アイシア 水分補給40g | 約350cal | 水で薄めれば可 |
2種の魚介のコンソメ風 | モンプチ スープ 40g | 約50cal | 原液のまま可 |
ネコの水分補給についてのまとめ
- 水分補給の前後にドライフードを与えると、吐きやすくなる可能性があるため、間隔を空けた方が良い場合も
- 水分補給で使用するフードによるカロリー過多に注意
- 水で薄めずにシリンジで与えられるのは、『ピュリナ 猫用経口補水液・ハイドラケア』と『モンプチ スープ 2種の魚介のコンソメ風』
- その他にも、固形物の入っていないスープやペースト状のフードであれば、水を加えることによってシリンジで問題なく与えられる
私の場合、以下のように使い分けています。
体調不良時→ハイドラケア
通常の水分補給→その他のフード
最後に
私の周りには猫を飼っている方が多いのですが、「ウェットフードを食べてくれない」、「水分を口に入れてあげなければいけない」というお話は全く聞きません。
なので、苦労や悩みを共有できる相手がいないんです。
でも、「きっと同じような悩みを抱えて、猫さんのお世話を頑張っている方がいらっしゃるはず!」と思って、今回の記事を書かせていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
すべての猫さんが、健康で幸せに長生きできますように♡
追加で試したフードに関しては、後編に書かかせていただいております。
もしよろしければ、後編もご覧くださいませ。
お気軽にコメントください!