『Side Kicks!(サイドキックス)』ネタバレなし感想・レビュー

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本日は、『Side Kicks!』のネタバレ無しの感想・レビューを書かせていただきます。

ネタバレしないよう配慮しておりますが、感想を書くにあたり最低限の情報は載せています。
そのため、すべての方に「ネタバレ無し」と感じていただける内容ではないかもしれません。
その点をご理解いただいた上でお読みいただけますと幸いです。

目次(クリックできます)

あらすじ

アメリカ、カリフォルニア州の街「サクラダ」。
西海岸の陽気な気候に恵まれた穏やかな街だが、近年は中毒性の高いドラッグ、通称「リップコード」の蔓延に頭を悩ませていた。
そんな犯罪を取り締まるため、サクラダ警察では新しい組織が結成された。
自由な発想と異分野のスキルを持ち合わせたメンバーを集めた特別捜査課、その名は「サイドキックス」。
抜群の運動神経を持つ「チカ」、言葉巧みな心理プロファイラー「ヒバリ」、寡黙な天才ハッカー「シシバ」、瞬間記憶を得意とする「リコ」、そしてその4人を束ねるリーダーの「タテワキ」。
特別捜査課は、今までの形式にとらわれない捜査方法で街の注目を集めはじめていた。
ある日、主人公の「イノリ」はサイドキックスの新メンバーとしてスカウトされる。
彼女だけの特別なスキル……それは、不思議な予知夢を見るという体質だった。

引用:公式サイト

おすすめポイント

  • 刑事ドラマを観ているような感覚のサスペンス作品
  • 糖度は低めなものの、恋愛の過程が丁寧に描かれている
  • 真相ルートのラストがしんどい

全体感想

サスペンスの中に自然な感じで恋愛が組み込まれている

サクラダ警察の特別捜査課(サイドキックス)のメンバーたちが様々な事件を解決していくというストーリー。

攻略キャラたちはほとんどがサイドキックスのメンバーで、主人公のイノリちゃんも予知夢が見られるという体質を買われてサイドキックスに所属することになります。

作品の印象としては、個人的にはサスペンス要素がメインで、恋愛要素がサブといった感じだったように思います。
サスペンスの中に自然な感じで恋愛が組み込まれているように感じました。

殺人事件が次々と発生するわりにはそれほど残酷な描写は無く、プレイしやすかったように思います。
恋愛を抜きにしても純粋に物語が面白く、演出も凝っていて刑事ドラマを観ているような感覚もあって、私にしてはかなり速いスピードでプレイを終えました!

糖度は低めなものの、恋愛の過程が丁寧に描かれている

攻略キャラたちは、みんなすごい才能やスキルを持っている一方で、どこか虚しさや孤独を抱えていて、心の拠り所を探しているように感じました。
その満たされないものを満たしてくれるのが主人公・イノリちゃんの存在なのかなと思います。

イノリちゃんと攻略キャラたちが時間を共有して、じっくり会話をして、分かりあって…。
恋愛の過程が丁寧に描かれていたので、感情移入しながらプレイすることができました。

乙女ゲームとしてプレイするとしたら、個人的にはもう少し糖度が欲しかったですが、あまりにも甘々な展開になってしまうと作品の雰囲気が崩れてしまいそうなので、これはこれで良いのかなと思います。

ラストはしんどくて涙が…

シリアスな内容も多く含まれるのですが、サイドキックスのメンバーの性格のためか、大部分のルートでは雰囲気が暗くなりすぎることもなく楽しめました。

ただ、真相ルートのラストに関しては結構辛い思いをして、思わず涙が…。
最後の方は怒涛の展開に翻弄されて、ストーリーの流れにただただ流されていた気がします。

主人公・イノリ

ふとした瞬間に眠気に襲われ、予知夢を見る体質。

ある出来事の予知を的中させたことにより、リーダーのタテワキからサイドキックスに加入しないかとスカウトされます。
イノリちゃんは自分の体質が少しでも誰かの役に立つなら、とサイドキックスに所属することにしました。

このあたりはわりと展開が早いので、「警察ってそんなに簡単に入れるのか?」とか「就職先ってこんなフワッとした感じで決まるのか?」とか、ちょっと驚いちゃいました。

イノリちゃんは優しくて、常に他人の気持ちを考えながら発言できる子。
恋愛においても、すぐに自分の感情のままに言いたいことを言うのではなく、相手の事情を考慮して、自分の言いたいことや聞きたいことを我慢したり。
すごく包容力があって、「こんな子といたら癒されるだろうな」というキャラでした。

キャラ別感想

リコ  CV:蒼井翔太さん

見たものを一瞬で詳細に記憶できる瞬間記憶(カメラアイ)という能力を持っています。

リコは天真爛漫という言葉がぴったりで、明るくて可愛い!
喜怒哀楽がはっきりしていて、リコが嬉しい時にはこちらも笑顔になっちゃう感じでした。
サイドキックスのみんなに元気を与えてくれる弟的な存在で、イノリちゃんにもいつも優しく声をかけてくれます。

リコの明るい性格とは対照的に、このルートのストーリーはシリアスなもので、リコの辛い過去や瞬間記憶という能力を持っていることの残酷さが描かれていました。
いつもニコニコしているリコですが、辛い過去を乗り越えて今のリコがいるんだと思うと、リコの笑顔がそれまでとは違って見えてきました。

恋愛面では、普段は外見や言動が幼くて可愛い感じなのですが、不意打ちで男っぽい一面を見せられてドキッとさせてくれるところが堪らなかったです♡

チカ  CV:石川界人さん

抜群の運動神経を持っており、サイドキックス唯一の肉体派。

本当は優しいのに、口調が乱暴だったり、言葉の選び方が下手すぎることから、相手に誤解を与えがち。
チカは、子どもたちのために世の中を変えたいという強い思いを持って警察に入ったということもあり、分かりやすく熱いハートを持った男!というキャラでした。

イノリちゃんには対しては、すごく酷いことを言って怒鳴ったりして、心配してくれるイノリちゃんを突き放すんですよね…。
でも、本心ではそう思っていなくて、意外と『構ってちゃん』だったりして。

一見わかりやすそうな性格なのに、そうでもないんです。
過去のある経験が、チカの中では未だに心の中にカサブタのようなものとして残っていて、そんなことをした自分がイノリちゃんにどう思われるのかと臆病になっているところがありました。

個人的には、男性に怒鳴られるのが苦手なので、チカのイノリちゃんに対する接し方を見ていて、ちょっと辛く感じることもありました。
「そのうちデレる!そのうち…」と心の中でつぶやきながら、彼が変わってくれるのを待ってました…。
チカにそんな態度をとられても、諦めないイノリちゃんがすごすぎる!!

前半では荒ぶっているチカの印象が強かったのですが、イノリちゃんと想いが通じ合うと、すごく穏やかになって幸せそうでした♪
最初と最後の印象がかなり変わるので、攻略しがいのあるキャラでした。

ヒバリ  CV:遊佐浩二さん

精神科医で、心理分析を得意とし、巧みな話術で情報を引き出すプロファイラー。

ヒバリは女性にモテるけど、恋愛に対して冷めています。
職業病というところもあるのかもしれませんが、自然と相手の心理を分析してしまい、すぐに相手の考えていることがわかってしまいます。
そんなヒバリは人間関係、特に恋愛なんかはうまくいかなかったりして。

いつも余裕があって、サイドキックスのメンバーたちとも仲良くしていて、表面的には何も問題なさそうに見えるのですが、実は心には空虚感や孤独感を抱えている人でした。

ヒバリは、最初からイノリちゃんに対して優しいけど、絶対落とし穴があると思って警戒してました!
順調に仲を深めていくのですが、「ヒバリの心の深いところにまでは触れられていないんじゃないかな」と思いながらストーリーを進めました。

やっぱり、こういうタイプは一筋縄ではいかないですよね…。
ヒバリとの恋愛では、イノリちゃんは傷つくこともあるんですが、ちゃんと最後には甘くなるので、その過程でのことは許そう!

シシバ  CV:白井悠介さん

データ分析に関して高いスキルを持っている天才ハッカー。

人とのコミュニケーションが苦手なようで、たまにその言動が冷たく感じられることもありますが、本当は気遣い屋さんですごく優しい性格です。
予知夢を見る体質について不安を抱えていたイノリちゃんに対して、シシバは自分のできることでイノリちゃんを安心させようとしてくれます。

外側にはなかなか表れないものの、内面には警察の仕事に対する熱い想いを秘めているし、どんな相手に対しても真摯に向き合うし…そういうシシバの良いところが随所に出てきて、プレイするうちにどんどんシシバが好きになりました!

ストーリーの中に私の好きな要素が散りばめられていたのもあって、一番好みのルートでした♡
シシバは頭脳派なのですが、それを生かすシーンがカッコ良かった!
恋愛に不慣れなところなどはすごく可愛いんですが、ここぞという時には頼りがいがあって素敵でした。

時には強引な行動に出ることもあるんですが、自分に自信のある俺様タイプみたいなキャラとは違う強引さなんですよ!
不器用で真っ直ぐで一生懸命ゆえに、思わず強引になってしまった感じで、そこがキュンとしました♡
また、イノリちゃんに自分を求めて欲しいという気持ちが強いというところも好みでした。

ノラ  CV:杉田智和さん

フリーの記者。
常に落ち着いていて飄々としているイメージでした。

サイドキックスのみんなに対して、どことなく棘があるような、ひっかかるような言い方をすることも。
それでもなんだか憎めないキャラで、ちゃっかりオフィスに入り込んでいたりします。

ノラには追っている事件があって、最初はその情報源として利用しようとしてイノリちゃんに近づきます。
秘密が多いノラにイノリちゃんはモヤモヤした思いを抱き、一方のノラはイノリちゃんに惹かれつつも事情を話せない理由があって…。
それでも、次第に近づいていく二人の様子が描かれていました。

過去のことで思い悩むノラの心をイノリちゃんが解きほぐしていき、ノラが穏やかで幸せそうな表情を浮かべるようになっていくところが素敵でした!

タテワキ  CV:津田健次郎さん

サイドキックスのリーダー。
普段はいい加減でおちゃらけていることが多いものの、メンバーにとって親しみやすい存在で、いざという時には的確な指示を出すことのできる統率力のあるキャラです。

事件の黒幕やレインキラーの存在など、ここまで本当に巧妙に隠されてきたのですが、少しずつ真相に近づいていくので、ドキドキ、ハラハラの展開でした!
真相ルートなので、ネタバレを避けるために言えることは少ないですが、とりあえず最後はハンカチを用意して臨んでいただきたいです。

恋愛については、タテワキがいつからイノリちゃんのことを女性として意識していたのかは分からないくらい、自然とくっついた感じ。
といっても、そこに至るまでは、ゆっくり恋愛している時間はほとんどないくらい怒涛の展開でした。
そんな殺伐とした状況だったからこそ、イノリちゃんの存在が支えや癒しになったのかなと思いました。

個人的には恋愛要素よりもサスペンス要素の方に意識が持っていかれてしまいました。
驚きもありましたし、胸にグサッとくるようなシーンもあり、サスペンスにふさわしいラストでした。

本日は、サイドキックスの感想にお付き合いくださいまして、ありがとうございました!

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